くまみこ最終回は皮肉の効いたバッドエンド【感想・考察】


くまみこ最終回は村社会に対する皮肉の効いたバッドエンドであった。これはこれで面白く、とても実験的な回だったと思う。

AGVのバッドエンド並にぶっ飛んでる

原作を読んでないからよくわからないんだけど、多分これ分岐になっていて、ハッピーエンド側のルートも実はあったりするんではなかろうか(よしお君が意地になる目的が実は少女の自立と人見知りの克服だった、みたいな)

少なくともこの唐突過ぎる展開にはアドベンチャーゲームのバッドエンドを彷彿とさせるものがある。このままでは希望がなさすぎる。OVAに期待したい。

近年稀に見る後味の悪いアニメ

作品の空気や世界観も後半だけ妙に浮いていて、明らかに違和感のある最終話であった。後味の悪いアニメと言えば、最近の物では「だがしかし」を真っ先に思い浮かべるが、「くまみこ」のそれは「だがしかし」のあれをぶっちぎりで凌駕している。もとより次元が違いすぎるのだ。他作品と安易に比べられるような代物ではない。

ユーモアはまじめに語るとホラーになる

この最終話の不気味さは常軌を逸している。緩めの日常系アニメにシリアスさを加えると、こうも不気味な作品になるものか。シリアス展開からの回帰に少女への救いはなく、無駄に明るいエンドには底知れぬ恐怖を感じた。

この回は明らかなブラックユーモアや壮大なギャクとして作られている。それは当然理解できていたのだが、いかんせん無駄に長く壮大にやり過ぎた。結果この作品はユーモアの範疇を超越したものに仕上がっている。この最終話にはもはや狂気しか感じられない。

少女を囲い込んで離さない村社会

最終話だけ見ると、結局この作品は都会に行きたい/外の世界を見たいと言い出した巫女を村に引き止めるという話で、アイドルコンテストはさしずめ都会で彼女にトラウマを植え付けるための計算された舞台といったところだろう。また、繋がっているようで繋がっていないネット社会の閉鎖性や排他的な側面に気付かされたような気がしてならない。この最終話は不自然な演出や発言が多く、様々な解釈が出来る所が実に面白い。

もはや哲学作品

登場人物の「考えなくていいんだよ」という発言も妙に耳に残るものとなってしまった。日常系アニメを盲目的に消費する我々視聴者に向けた痛烈な皮肉にも聞こえてくるから恐ろしい。日常系アニメでこれほど考えさせられる作品も珍しい。

原作を買ってしまった

ここまで問題作だと原作も読まざるを得ないわけで、この実質ステマ的な現象にまんまと乗らされてしまった感もあって少し悔しい。

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