El Capitan Macの日本語入力(ライブ変換)の感想と不満点

Macのライブ変換はかなり便利であるが、IM自体の完成度は低く、実用性の面ではまだまだGoogle日本語入力が強い。

予測変換が弱い

業界用語や現代用語、世間で話題になっている言葉や人名にはめっきり弱い。この点はやはりネット世界のエースGoogleに分がある。Google日本語入力は日常生活でよく使われる言葉や人名をかなりの精度でサジェストしてくる。Mac標準IMの場合はサジェストされないものが多く、そのような場合は全ての文字を自力で入力しなければならない。やはりクラウドとビッグデータ、そしてGoogleの解析力は偉大である。

対処方法

予測変換の弱さは追加辞書のインストールである程度カバーできる

変換履歴のサジェストに癖がある

標準IMは一度入力した単語や文章を次回から予測変換の候補としてサジェストしてくれるが、ライブ変換利用時はこの候補リストの内容が単語優先ではなく文章優先になってしまう。これにはリストのソートアルゴリズムに変換頻度を考慮していない点や、ライブ変換によって単語の確定処理が延長されてしまう仕様が深く影響している。

ライブ変換はその性質上、変換履歴を文脈単位で記録しやすい傾向にあり、その副作用として単語単位でのサジェストが行われにくくなっている。

El Capitanライブ変換のサジェストリストをMcEditorで表示。文脈優先でサジェストが行われている。

対処方法

ライブ変換をOFFにする。 または、単語変換直後に続けて文章を入力せず、一度Returnキーを複数回押して完全な変換確定を行えば、変換履歴が単語単位で記録されるようになる

だんだん重たくなる

一週間ほどライブ変換を使い続けると次第に変換動作がもたつくようになる。ライブ変換をオフにしても重たいままなので、日本語IM自体に問題がありそうだ。

対処方法

El Capitan Macのライブ変換・日本語入力が重たくなる問題と対処

単語入力には向かない

予測変換の弱さからわかるように、単語の入力には向いていない。Webブラウザ等の検索ボックスにワードを入力する際や、Excelのセルに単語や用語を入力する作業には不便である。データー入力等の実務利用ではストレスが多い。自身の用途に合わせて変換学習機能を育てていく必要がありそうだ。

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それにもう一つ、標準IMには予測変換の弱さに加えて、重大な欠点がある。

仮確定という仕組み

Macの日本語入力は単語の手動変換を行った際にReturnキーを二回押さなければならない。一度目のReturnキーは単なる変換候補の仮確定であって、再変換が可能な状態に留まるだけだ。そして再度Returnを押したり別の文字を入力して始めて正式に変換が確定するというユニークな仕組みを採っている。これはライブ変換のON/OFFに関わらず有効な仕様であるため、おそらく初心者を意識したものなのだろう。

これが問題になるのは検索ボックス利用時だ。「変換候補選択時のReturn」と「正式な変換確定時のReturn」に加えて「検索開始用のReturn」の計3回Returnキーを叩かなければならないことになる。これは予測変換の弱さも相まって相当なストレスになる。

この仕組みへの対処方法

この仕様を無効にするためには『システム環境設定 > キーボード > 入力ソース > Windows 風のキー操作』をオンにするとよい。

最後に

ライブ変換を大絶賛するつもりでレビュー記事を書き始めたのに、気づいたら不満ばかりの内容になってしまった。実際、予測変換の話を抜きにすれば、ライブ変換は良く出来ているように思う。文脈処理の精度はかなり高い。メールや論文などの固めの文章や、書きなぐりのメモを取る分にはとても効率の良さを感じる。

しかしインターネット向けの文章を書く際にはどうしても予測変換の精度が気になってしまう。ここはどうしても譲れない。インターネットの世界では普段使わないような言葉を使ったり調べたりすることが多く、Google日本語入力のサジェスト精度は非常に重宝していた。

結局私は、普段はGoogle日本語入力を使い、長文執筆時のみ標準IM+ライブ変換を使うことにした。

まとめ

  • 標準IMは長文入力には向いている
  • 標準IMは短文入力には向いていない(予測変換の弱さ/検索ボックスでの仮確定問題)
  • 仮確定の問題は「Windows風のキー操作」をオンにすることで対処する

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