こういう特定の居場所の中で物語が繰り広げられる系のアニメって何か良いよね。
職場系
こういう和気あいあいとした平和な空間で生きていきたい。
日常系
競争のない牧歌的な世界を望む罪深き羊のような私たちを全力で肯定してくれる。
早く人類やめたい。
空間系
実家のような安心感と居心地の良さが得られるアニメ。
その世界の住人になりたいと思わせてくれるようなアニメは数少なくとても貴重。
現実を忘れさせてくれるところが良い。
(正確には、別の現実を生きているように感じさせてくれるところが良い)
こういう居場所みたいなものがほしい。
現実逃避系(こんな日常あったらいいな系)
いずれも、なんか分からんけど居心地の良い世界観の作品。
VHS時代のオタクアニメみたいな独特の世界観が良い。
児童アニメとアキバ系の空気を感じさせる。
ご都合主義の現実離れした主人公たちの空間に浸り続けていたいと思わせてくれる。
モブキャラでもいいからこういう世界の住人になりたい。
ノスタルジー系・青春系
もう手にすることのできない世界だと思うと余計に眩しく見えてくる。
萌系
この手の作品は可愛い女の子たちのコントを見ているみたいで面白い。
ギャグ系
その他
きらら系
きらら系は上記で挙げたもの以外にも多くの作品が出回っているけれど、それらは「高校生があざとく幼さを演じている感」があってあまり好きにはなれない。私にはその手の作品は「赤の他人を温かい目で見守る系」「小動物のような存在に癒やされる系」のアニメのように映っており、今回の趣旨とは異なるような気がする。その世界の当事者になりたいとか、そのコミュニティーに属したいとか、そういった願望を喚起させるような作品ではないような気がする。
まとめ
この手のアニメは昔から「空気系(≒日常系)」や「癒し系」などと言われていたような気がするが、いずれも最近はあまり聞かない言葉になってしまったように思う。
私はこの手の作品の居心地の良さや世界観に魅力を感じているため、上記のような形容はいまいちピンとこない。その世界の雰囲気を感じたいとか、その世界を見守りたいとか、見つめていたいなどと思うに飽き足らず、私はその世界の住人になりたいとさえ願ってしまう。私は作品の空気を作り出す空間そのものに魅力を感じているのだ。その「空間」とは、言い換えれば「居場所」である。
現代人がオンラインゲームやメタバース、ライブ配信、不良グループ、新興宗教、過激派にのめり込んでしまう理由は、とどのつまり、こういった現実社会から乖離した「居場所」のようなものに惹かれているためではないだろうか。オタクという人種はそれを妄想やコンテンツの世界で穏やかに満たすことのできる高度な者たちであると言える。好きを極めれば、その世界の当事者になることさえ可能だ。これほど生産的で完成された世界はなかなか無い。妄想や空想の文化は人間にとって食の文化に匹敵する程の価値を持っている。物語は科学や芸術と同じく人を豊かにするのだ。もっとも物語を宗教や争いに利用する者たちもいるが。
オタクコンテンツという堅実な文化は今後も根強く受け継がれてゆくだろう。オタクの文化は、歴史上では江戸の文化芸術に匹敵するほどのインパクトを持っていると常々思わされる。この時代に生きていることに感謝しなければならない。
この平和な時代が続いていくことを願ってやまない。