星野 源『恋』はR&BテイストでJ-POP離れした秀作【感想・音楽レビュー】

出だしから物凄いインパクトを感じさせる曲。本格的な R&B サウンドをバックに歌謡曲と YMO を思わせるような進行とリフ。ハスキーな歌声もかっこいいし、アウトロの二胡がゴスペルシンガーの歌声みたいな響かせ方をしていて面白かった。

星野 源 - 恋

黒人音楽の影響を相当強く受けたファンキーなアレンジで、ディスコというよりはソウルやファンクあたりのジャンルに近い印象を受けた。この曲をアレンジした人はスティービー ワンダーやジェームス ブラウン、シュープリームス、ジャクソン5あたりとか凄く好きそうだ。とにかくベースが格好いい。とてもグルーヴを感じさせるアレンジで、モータウンサウンドが垣間見れた素晴らしい作品。

ブラックミュージックが好きな人にはどこか懐かしさみたいなものを感じるだろうし、70年代〜80年代の昭和歌謡や YMO が好きな人も同様の懐かしさを感じるかもしれない。

この曲は TBS系 火曜ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の主題歌として採用されており、また『恋ダンス』というムーブメントもあって若い世代から相当高い支持を受けているようだが、お父さん世代や中高年からの評価も相当高いのではないだろうか。まるでサクソフォンのような倍音を多分に含んだハスキーボイスが非常にセクシーな歌手であり、海外市場での受けも良いものになるのではないかと感じた。

伴奏のクオリティーが異常に高い楽曲なので、きちんとした環境で聴き直したいと思う

大型のスピーカーで聴き直してみたが、いまいちパッとしないように感じた。ベースも思っていたよりも音数の少ないアレンジで、まるで別物のように聴こえてしまう。この曲はテレビやラジオ等の小さなスピーカーで鳴らした時に良く聴こえるように作られているように思う。

星野 源 - SUN

お隣のプロモーション動画『星野 源 - SUN【MUSIC VIDEO & 特典DVD予告編】』も衝撃的であった。イントロはアースを思わせる80年代ディスコ調だが、Aメロから急に現代的な曲調に切り替わる。サビがとにかく象徴的で、どこかで聞いたことがあるなと思ったらレンタルビデオ店の店内放送で聞いた曲だ。あの時は サザンオールスターズ 桑田佳祐 の実験的なソロ曲かなにかだと思い込んでいたのだけど、この人の曲だったのか。

物凄い人を見つけてしまった。J-POP界ではサカナクション以来の衝撃かもしれない。

SUN
星野源

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